けもの道から踏み分け道へ

 

牛久の里山には「けもの道」と呼ばれるような小道が数多く残っています。実際には獣が利用するのではなく、人間が利用する小道です。しかし、昔のヤマでは、本当の獣の歩いた道がありました。シカやイノシシなどの動物は、通う道が定まっていました。シカは「シカみち」、イノシシは「ウジ」、クマは「クマみち」、カモシカは「カモシカみち」などと呼ばれています。何度も同じところを通るので、草原や山林の草が踏まれ「けもの道」が大地に刻まれると、古代人は、目的によってそれぞれの「けもの道」を追っていたのでした。人間は、けもの道をたどって狩猟し、獲物をしとめてきました狩りの道でもあります。何度も人間が通ると「踏み分け道」となり、人間が利用する最初の道は、このようにして始まりました。踏み分け道は、尾根や谷筋を通り、やがて日常生活圏以外の道とも連結しあい、広域に及ぶネットワークを形成したのです。古代人は、道具の原材料である石器材料を求めながら、動物を追い、移動を繰り返すハンターでもありました。

| 15:42 | 投稿者 : ushiku |