寂しく佇む二十三夜塔

 

上太田町の山道(市道)の一角に「二十三塔」の石柱が残されていました。二十三夜塔(二十三夜講)とは、子安講とか子安観音の講などと呼ばれるものです。二十三夜は〈三夜講〉ともいい、正月、5月、9月、11月や、正月、6月、9月、または正月、11月の23日夜に行い、隔年に大祝いしたり、「二十三夜塔」と刻んだ石塔などを立て、近世には各地で盛大に行われました。このほか、満月と新月は潮の干満がもっとも大きく大潮と呼ばれる旧暦23日の夜、すなわち二十三夜に講員が宿に集まって飲食をともにしながら月の出を待つことを言います。三夜様とも三夜供養ともいい、月待ち行事のなかでも最も盛んに行われた講です。月待のマチは、神のかたわらに待座する意味らしく、この夜には神の示現があると信じられていました。講は、村の小字、村全体、任意の者などを単位としていましたが、女性、とくに嫁仲間で結成されることが多かったようです。地方によっては、二十二夜を女性、二十三夜を男性の集りとする所もありました。貴重な民俗遺産を末永く保存したいですね。

 

 

| 19:55 | 投稿者 : ushiku |